セラピストの資質向上応援コラム『セラピストゼミナール』

    ★セラピストとして活躍したい方へ

 

    ★知っておきたい「心の健康を保ち増進するために大切な「予防」のお話」

 

    ★セラピスト講師講座開催「暮らしの現場で活躍出来るセラピスト講師になるセミナー実践塾」

『セラピストとして活躍したい方へ』   執筆者 西川雄也 現役薬剤師兼メンタルケアドバイザー

当、セラピーブリッジに興味を持ってくださり

誠にありがとうございます。

 

コラムの執筆者、

現役薬剤師兼メンタルケアドバイザーの

西川です。

 

 

ここでは、「現役セラピストさん」

または「セラピストを目指す方」に向けて、

 

必ず起こるであろう問題の対処法について

記載していこうと思います。

 

 

このことを知っておくだけで

問題への対処法が劇的に変わるであろう

 

『3つのマインドセット』をあなたにお渡しします。

 

 

どんな問題への対処法なのか?

というと、

 

クライアントさんから相談があり

絶対にセラピストさんが頭を悩ませる事…

 

 

そうです。

 

「薬物用法中の患者さんへの対応」

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です。

 

 

「薬の投薬における質問」をされたり

「減薬についての相談」をされたり

「薬の副作用」で悪化している疑いがあるとき

 

などの

 

【薬関係】についての問題は

セラピストさんは避けて通れないでしょう。

 

 

というのも、

 

薬の服用者は年々軒並み上昇し、

軽度の人まで薬を服用しているから

この問題が肥大化しているからです。

 

 

1996年には、43万人だったうつ病の患者数は

2009年には、104万人を超えており、

 

たった10数年で、2,4倍」にも膨れ上がっているのです。

 

 

医療マーケティングで、新薬の開発のみばかりが進み、

患者さんに薬を投与することしか選択肢のない現代医療では、

 

これは、仕方のない現状かもしれませんが

非常に悲しい現実ですね。

 

 

こういう背景もあり、

ますます薬を服用する人は増え続けるので

セラピストさんも必然的に

薬の服用者と接する機会は増えるはずです。

 

 

 それでは、どうしたらいいのか?

 

  

1つ目のマインドセットは、

 

『薬に関して自己判断しない』

 

ということです。

 

 

クライアントさんのことを心から思い

なんとかしてあげようとする姿勢は

本当に素晴らしいことです。

 

しかし、下手に薬を服用している人に

減薬のアドバイスなんかしたりして

悪化することになったら

 

取り返しのつかないことになります。

 

 

薬の処方権は、医師のみが持っており

医師は患者さんが勝手に薬を減らすことに

嫌悪感を覚る方が非常に多い。

 

だから、下手にここに言及すると

大問題になる可能性があるのですね。

 

 

 

2つ目のマインドセットは

 

『薬物療法を極端に捉えない』

 

ということです。

 

 

最近では、医療に関して

様々な本が出回っていて、

 

「精神薬は効かない!」

「精神薬をやめた方が治る」

 

みたいな意見や

 

「薬を否定する医者はダメだ」

 

などの対極の意見があります。

 

 

セラピストであるあなたは、

このどちらにも偏ってはいけない!

ということです。

 

 

薬物療法には、症状を抑える効果は

間違いなくあります。

 

しかし、効果には個人差があるし

完治できないケースは多い。

 

 

だから、一概に薬に関しては

 

「いい」とも「悪い」とも

言えないのです。

 

よって、セラピストさんが

薬物療法に対して、

固定化した偏見を持つことは危険です。

 

 

ニュートラルに捉えてください。

 

 

 

そして、最後の

3つ目のマインドセットは

 

『自分1人でなんとかしようとしない』

 

ということです。

 

 

クライアントさんを逃したくないためか、

自己重要感を感じたいためか、

過度の責任感からなのかは不明ですが

 

自分一人でクライアントさんを

なんとかしようと奮闘している人がいます。

 

 

それが、できるのであれば

素晴らしいことですが、

 

薬などの専門外の要因も絡んできたら

どんなに頑張っても改善しないケースも

多々出てくるでしょう。

 

 

苦しんでいる人たちの原因は

1つではないことがほとんどです。

 

カラダ、心、薬、精神などの条件が満たせないと

改善はなかなか難しいものです。

 

 

そういうときは、他の専門家の

知恵を借りることが懸命でしょう。

 

セラピーブリッジは様々な専門家で

構成されているので、

困ったときに、相談できる場があります。

 

 

様々な複合的な問題に対して

アプローチしていくために、

こういう場があることも頭に留めておいてください。

 

 

と、最後は宣伝みたいに

なってしまいましたが(笑)

 

 

この3つのマインドセットは

セラピーを実践していく上で

非常に役立つと思います。

 

使えると思った方は、

 

ぜひ、活用してください。

 

【プロフィール】西川 雄也(にしかわ ゆうや)

 

薬を使わない薬剤師

●コーチング、カウンセリング、引き寄せなどの

 単一メソッドの限界を知り、

 フロー心理学、選択理論心理学、NLP、アドラー、

 コーチング、哲学を独自に組み合わせた手法で

 セッションを行う『メンタルトレーナー』

●栄養情報担当者(NR)の資格を持ち

 分子整合栄養学、スポーツ医学、薬学、栄養学の

 知識を駆使した『ヘルスケアコンサルタント』

●予防医療の【NPO法人の理事長】を勤め、

 東洋医学の啓蒙活動で地域貢献

●セミナー講師、講演活動などリアルの現場と

 ブログ・メルマガなどのネット媒体で情報発信し

 「心と体の健康」の啓蒙活動を8年間行う。

●6年間で「200人以上」に個別サポートを実施し、

 独自の【メンタルトレーニング+栄養コンサル】で

 減薬サポートや生きづらさの解消を行う。

 「必ず結果を出してもらう」を信条にしており

 満足度98%以上の個別サポートを提供する。

●「自分に嘘をつかない生き方」

「大切なものを大切にできる生き方」ができる人を

一人でも増やすことをミッションとしている

「心の健康を保ち増進するために大切な「予防」のお話」    執筆者 小石亜希子(臨床心理士)

こんにちは。

「リーダーのみなさんの、心のひっかかりをすっきりさせる、きっちり歌う臨床心理士」の小石亜希子です。

 

今回は、

知っておきたい、心の健康を保ち増進するために大切な「予防」のお話をしたいと思います。

 

 「予防」というと、「予め防ぐ」という意味ですが、何を予め防ぐのかによって、3段階に分けられますよ、と、そんなお話です。

 

まず、第一段階は一次予防です。

これは、一般的に想像される予防に近いかもしれません。

 

病気にならないように、気をつけましょうねということです。

 

一次予防には「自分の心身の健康管理は最低限自分でする」というセルフケア、会社内、家庭内、学校内など、それぞれの方の生活の場でお互いが気遣い合い、必要に応じて環境等を調整するというものなどがあります。

 

一次予防は専門家によって行われるものではなく、「生活の場」で行われるものですので、その主な担い手は、本人や周りの方々、つまり個を中心に取り巻く全ての方々ということになります。

 

そして第二段階は、二次予防です。

どれだけ注意を払っていたとしても心の病気になってしまうことはありえます。

そんな時にでもなんとか冷静に…。

 

早期発見早期治療をすれば、大事に至らずに済ませることが出来たり、病気の進行を遅らせることが出来たり、最小限のお薬で済ませることが出来たりします。

 

このような対応のことを、予め悪化を防ぐという意味で、二次予防と言います。

 

この段階の見極めはなかなか難しいものでもありますので、素人判断はせず、出来るだけ早く医療機関につないでいただくということがポイントになります。

 

特に、精神疾患の場合、その病気が重症になればなるほど、ご本人の病識(『自分、なんか変だぞ…』という違和感)が乏しくなることが知られており、ご自分で医療機関にかかることを希望されない場合も多くあります。

 

そんな場合でも、『なんか変だぞ…』と気づいた周りの方が、民間の医療機関や、精神保健福祉センターや保健所などの公的機関にて、個別に対応策を聞いていただくということが大変有効です(本人を無理やり連れて行く前に作戦会議をした方がうまくいきます)。とにかく医療へつなぎ、早期発見早期治療につなげていくことが二次予防です。

 

二次予防の段階で、治療を継続しつつ会社や学校に行ける状態を保てるのが理想ではありますが、中には、治療に専念するために一度社会から距離を置く、つまり休養が必要となる場合があります。そんな時は、とにかくしっかりと治療をしてください。(「しっかりと治療」の具体的なことについては、また別途お話させていただきます)。

 

しっかりと治療を継続し、症状も随分安定した段階で、予め再発を防ぐために行われるのが「三次予防」です。

 

ここで注意をしなければならないのが、「日常生活がなんとか送れるようになる」≠「完全なる社会復帰が出来る水準まで改善した」ということです。

 

医療機関では、生活のリズムが戻り、日中も軽い活動ならば出来るようになった段階で「少しずつ復帰も考えてみよう」と言われることが多いようです。

しかし、多くの場合、軽い活動はできても、職場でこれまでと同じようにバリバリと仕事をする、就職する、せわしない学校生活に戻る、というところまではもうひと山あったりします。

 

このひと山を丁寧に越えていくことが出来れば、再発・再悪化予防に繋がりますので、同じく大切な予防です。

 

最近では、三次予防の補助として、社会人であれば、リーワークプログラム(戻る職場がある方向け)が提供されている医療機関も少数ではありますがありますし、障害者手帳を取得された場合には、障害者職業センターやハローワークの障害者窓口のような病気に特化した就労支援窓口もあります(相談そのものは手帳がなくても大丈夫です)し、長期無業状態になってしまった場合にでも、それぞれの年齢や状態に応じてサポートする公的な支援機関も充実しつつあります。

 

また民間の就労移行支援事業等の支援機関を利用される方もいらっしゃいます。

 

いずれの場合も、「再発を防ぎながら、上手に社会復帰していく」ということに重きを置いているのが共通点です。

 

なお、この三次予防の担い手は、ご本人、お家や会社や学校など復帰先の方々、医療機関や支援機関と、総動員です。

 

いかがでしたか?以上が、「予防」についての大まかなお話でした。

 

それぞれの具体的なことについては、また改めてご紹介していきたいと思いますが、まずは、段階に応じて、状況に応じて、『防ぐこと』が異なってくるということが、少しでもご理解いただければ嬉しいです。

 

 

それでは、また。

【プロフィール】小石 亜希子(こいし あきこ)

リーダーのみなさんの心のひっかかりをすっきりさせるきっちり歌う臨床心理士

NPO法人日本セラピーブリッジ理事

20年以上にわたり、児童相談所、保健所、小中学校及び高等学校、若年者就労自立支援機関、生活困窮者自立支援機関等で心理臨床業務に携わる一方、大学や専門学校、民間企業などで、講義や研修講師、コーディネーターとして活動。クライエントは、比較的健康な方から医療機関にて治療を受けつつ、あるいは障害受容をしつつ生活や職場で充実した日々を送ろうと研鑽される方まで、そして年齢層も子どもから高齢者までさまざま。

当事者の方々のサポートに加え、当事者の方々を支える保護者、支援者、事業主やリーダーの支援も積極的に行っており、それぞれの立場に応じた具体的な支援策の提供には定評がある。

心理臨床活動の一貫として声楽家である側面も活かし、各種イベント等積極的に企画運営参加もしている。臨床心理士、産業心理臨床家、声楽家。